今日は、法人営業について解説をします。
法人営業とは?
「法人(会社)を対象とした営業活動」であり
株式会社・合同会社など「法人格のある顧客」をターゲットとしてます。
皆さんの顧客で法人格のお客様はいらっしゃいますか?
また、法人営業と少し近い言葉で、「BtoB営業」という言葉もあります。
ChatGPTによると、BtoB営業とは
「法人+個人事業主を含む企業や事業主」を営業対象とし
「企業間取引(BtoB)」のビジネスモデルとして使用される。
実はほぼ同じ意味で使われることが多いですが、BtoB営業の定義が少し広い、とのことです。
簡単にまとめると
法人営業は、法人格のある顧客をターゲットした営業活動であるということ。
(BtoB営業とはほぼ同義で使用されるが、対法人・個人事業主も含まれるのが、BtoB営業)
今日の記事は、法人営業セミナーのまとめ記事ですが
BtoB営業として個人事業主を対象にした場合にも役に立つ内容になってます。
営業とは実践の繰り返し
まずはマインド面のお話からです。
サービスを作っただけでは売上が上がらないのは、ご承知の通りです。
営業は「向いているか、向いていないか」ではなく
「やるかやらないか」です。
売上を上げたいなら、やるしかありません。
最初はみんな手探りです。
過去の経験ややり方にこだわらず、考えて、試して、変えて
行動を繰り返しましょう。
僕の経験からも
最初は悩みながらやっていた営業が
成果が出始めてから楽しくなり、どんどん前向きになれました。
「成果→楽しさ→行動→成果」という好循環が生まれてきます。
でも、うまくいかない時期もあります。
頑張っても成果がなかなか上がらない。
成果が上がらないから、ちょっと焦って、押しが強くなってしまう。
それが逆効果になってしまう。
だから、いいときも悪いときも、実践の積み重ねが営業力になります。
毎日トライ&エラーをして、行動していきましょう!
法人営業の3つの特徴
法人営業の特徴と聞いて
パッとイメージはありますでしょうか?
個人営業(BtoC営業)と比較して、下記の3点があげられます。
長期的な取引が求められることが多い
法人との取引は、単発ではなく継続的な関係になることが多いです。
顧客のニーズが時間の経過とともに変化するため
・アフターフォロー
・定期的なコンタクト
・追加の提案
が必要です。
複数の関係者がいる
法人営業では、決済者が1人ではないことが一般的です。
担当者・上長だけでなく、マーケ・営業・技術部門など、
社内の複数のステークホルダーに対応する必要があります。
中小企業の場合には、社長が複数の役割(マーケティングと営業など)を
兼任ケースもあるので
顧客の内部体制を理解することが重要です。
セールスサイクルが長い
契約に至るまでの意思決定に時間がかかる傾向があります。
複数部門の合意が必要だったり、税理士や顧問弁護士が介在するケースも。
中長期的な視点で価格交渉や契約条件の調整など、関係構築が鍵になります。
コミュニケーション
初めの印象が大事
営業で初めて会う相手は、あなたのことをよく知りません。
だからこそ、最初の印象がとても重要。
・言葉遣い
・姿勢/身だしなみ
・礼儀/挨拶
この基本ができているだけで、相手の警戒心はグッと下がります。
言葉遣いに気を付けながら、前向きな姿勢で
礼儀良く、挨拶を元気よくする。
そして、警戒心が解かれていくと
次の提案が相手に届きやすくなります。
提案力を身につける
営業は、”言葉”を通じて、サービスの価値を伝える行為。
しかし、言葉だけでは相手はすべてを正確に理解できないこともあります。
だからこそ、視覚的なツール(資料・パンフレットなど)を活用しましょう。
提案時に意識したいポイント
①警戒心を解く
②伝え方を工夫する
③資料を活用して説得力を上げる
このポイントをおさえながら、提案できれば
サービスの価値もきっと顧客に届くはずです。
行動量
「効率よくやりたい」と思っても、最初から質を求めすぎると動けなくなります。
まずは、ある程度の「量」をこなすこと。
行動→振り返り→改善を繰り返して、自分なりの“質”が育っていきます。とはいえ、自分が燃え尽きてしまうほどやっては、意味がありません。
「成果=量 × 質 × 情熱」
情熱が枯れない範囲で、自分に合ったペースを見つけましょう。
法人営業の基本ステップ
初回訪問
アポイントを獲得し、初めての訪問。
コミュニケーション編での「初めの印象が大事」を意識していきましょう。
初回訪問の目的は、「相手との信頼関係の構築」「ニーズの把握」です。
挨拶と名刺交換をしながら話をして
訪問理由や共通の話題で相手との距離を縮めていきましょう。
事前に、業界のことを調べたりニーズの想定をすることも大事です。
ヒアリングの内容については【BANT】を意識してみてください。
・B:予算(Budget)
会社規模・商材等から予め予算感を想定し、提案商材を準備する。
・A:決裁権(Authority)
この案件の決済はどのように決まるのか?誰に決裁権があるのか?を確認しましょう。
・N:ニーズ(Needs)
顧客の課題と目指す理想の状態を丁寧にヒアリングし
ニーズがあるのかを確認しましょう。
・T:導入時期(Timing)
導入はいつ頃を検討しているのか?決算月等も頭に入れて、確認をしましょう。
初回訪問のゴールは、「次回アポイントの獲得」(=提案の機会)です。
ゴールを意識しながら、上記を可能な限りヒアリングをして
次回の商談に繋げていきましょう!
商談(提案)
初回訪問のヒアリング内容をもとに、提案を行います。
「相手の予算感・ニーズをもとに、顧客の課題が解決し、目指す理想の状態」
を実現できる提案内容を準備します。
・提案資料の構成
1、導入の背景と現状の課題を示す
2、自社のサービス・他社の成功事例共有
3、解決策の提示・導入スケジュール
4、費用対効果・概算コストの提示
相手のリアクションを見ながら、説明をしていきましょう。
複数の提案を準備し、選択肢を持たせることも一つの方法です。
導入後のサポート体制もお伝えし、顧客に安心感を持ってもらうことも重要。
商談のゴールは、「次のアクションの選定」です。
追加条件があれば、「次回の商談日の選定」
契約締結が可能な場合には、「契約日の選定」を行っていきます。
ポイントとしまして
1回の商談で即決されることは珍しいので
複数回の訪問を前提に提案を進めましょう。
クロージング
クロージングとは?
「提案を経て”最終的なYes”(契約・購入)を引き出すフェーズ」です。
商談の最後に、「契約・申込の意思決定を促す行動」のこと。
【流れ】
1、顧客の迷いを解消し、意思決定を促す
「前向きにご検討いただけそうでしょうか?」と伺い、懸念を解消し、背中を押す
2、金額・納期・導入方法などの条件を確認する
「予算が厳しい」場合でも、複数提案のプランを用意し柔軟に対応できるようにする
3、契約・初回MTGなど次のステップに進む
契約に向けた流れを説明し、導入に向けた具体的な行動を打ち合わせする
クロージングは、「相手の決断を後押しすること」が本質です。
押し売りをするのではなく、納得して契約いただくことが目的です。
また、1度断られてもその理由を特定し、次回の商談に繋げましょう。
営業活動に活かせる豆知識3選
営業の行動結果分析
下記は新規営業のときに
営業マンが
「何回の訪問をしたら諦めるか?(訪問をしなくなるか?)」の分析結果です。
・1回目の訪問で諦めた者:48%
・2回目の訪問で諦めた者:20%
・3回目の訪問で諦めた者:7%
・4回目の訪問で諦めた者:5%
・5回目の訪問で諦めた者:20%
この分析結果からあなただったら、どのように営業活動に活かしますか?
1回目で訪問は終了しますか?
それとも、3回まで訪問しますか?
それとも、5回まで訪問しますか?
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アメリカ的な手法ですと、3回の訪問で終了とするケースが多い。
逆に4回いくと非効率になるという考え、とのことです。
複数回訪問することが前提となると
訪問ネタも毎回考えていかないといけないですね。
「訪問ネタがないけど、とりあえず行って顧客と顔を合わせて仲良くなる」
みたいな方法もやってました。笑
結果が保証されているわけではなりませんが
1回の訪問で諦める人が約50%いるなら
2回以上訪問したら、成果が出る可能性が上がるかもしれません^^
エビングハウスの忘却曲線
人は学習をしてもすぐに忘れてしまう生き物です。
下記のグラフをご覧ください。

学習直後に覚えていたものを100%とした場合
・1時間後には、約60%
・8時間後に、約40%
・1日後には、約33% の記憶保持率。
今日学習したことは、明日には約3分の1しか記憶に残っていないということです。
ここから、営業活動に活かせることは
「1度話しただけでは顧客の記憶に残らない。繰り返し同じことを言う必要がある」
ということ。
2度・3度と伝えることで、記憶保持率は上がっていきます。
繰り返し伝えることで、その記憶がフックになって
商談に繋がる可能性も高くなります。
1回で諦めずに、2回・3回と訪問する必要がありそうですね^^
沈黙の意味
商談のときに顧客が沈黙をすることもあります。
そのときあなただったらどうしますか?
沈黙が気まずくて、すぐ話し出してしまいませんか?
顧客は
費用対効果を計算したり、リスク面を想定したり
サービスの導入に向けて考えたり、と
真剣に検討して沈黙する時間があります。
そんな思考を巡らせているときは、少し気まずいなと思っても
話しかけずにじっと耐えましょう。
思考を巡らせているときに
話しかけられることを嫌がる人もいます。
なので、時には沈黙を怖がらずに
顧客に考える時間を作って
結論を出してもらうこともクロージングで必要になってきます。
意識していきましょう^^
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